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平野屋について

私共平野屋は、文化5年(1808)日本橋村松町で装身具を扱うお店として創業致しました。

明治9年(1876)明治維新での廃刀令を受け、以後それまでの技術を生かし、当時必需品ともいえる袋物を扱うようになりました。

時代の移り変わりと共に扱い商品の無いようは少しずつ変化致しましたが、200年もの間、暖簾を守って参りました。今後も、江戸からの工芸技術を私共なりに

​伝えてまいりたいと存じます。

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平野屋の歴史画像.png

私共平野屋は1808年(文化5年)創業、
江戸・日本橋において装剣具商を営んでおりました。
しかし、明治維新の変革にあい、明治四年の散髪令を初めとする政府主導の文明開化が進み、明治9年の廃刀令により鑑賞用以外刀剣の扱いは、出来なくなりました。

装剣具が表看板では商いにならなくなりましたので、目貫、小柄、こうがい(これを三所物と称します)

等の技術を生かした小物類へと扱い商品も変わり、

その他、時代更紗裂等を同業者と共に輸出入もしていたようです。


その頃国内では、美術品等の一部を除いて見向きもされず、しばしば屑屋の払いものの中に名品があったそうです。
そうした名品は、現在より豊富にあったとは思いますが、今思うと相当な逸品が海外に流出したことが惜しまれます。

(この現象は第2次世界大戦後しばらくの間も同様でした)
しかし現在欧米にて、日本の美術品の鑑賞が盛んだそうで、日本の作品がどの地にあっても充分珍重されていることは先人の行き過ぎもまた以って暝すべきでしょうか。
その後店を浜町に移し前記刀剣小道具、印籠、根付、刻煙草入れを商っておりました。
刻煙草入れは今となっては、骨董品となった感じですが、その頃は紙巻煙草は舶来高級品で、刻煙草が主流をなし、その携帯用の入れ物である腰下げ煙草入れの商いがかなりの部分をしめておりました。

大正に入り第1次世界大戦の好景気を背景に刀剣小道具の目貫、小柄。縁頭等の彫金物、印籠蒔絵師等の技法を応用して、帯留金具、刀の提げ緒を利用して帯締め羽織紐に、また古代裂を用いて手提げ袋、財布、葉巻入れ等その頃まだ大勢いた名工達が腕を競い合い多くの名品が生まれました。
同時に明治末年頃より輸入され始めた宝石、貴金属類も合わせて商っておりました。

 さて大正12年の大震災に被災し、焼け跡の区画整理の結果、浜町1丁目あたりは店として不便になりましたので、昭和9年春、銀座8丁目(現在の金春通り)に移転しました。第2次世界大戦の戦火も逃れた古い建物も皆様に親しまれておりましたが、バブルの影響もあり、建て直しも不可能な状態になり、今は銀座6丁目外堀通りの土屋ビル5階で営業をいたしております。
時代の移り変わりと共に扱い商品も少しずつ変わって参りました。

 

現在、取り扱うのはハンドバッグや小物類などですが、そこには、かつての技術が確かに残っています。絞り革染め牛革バッグや更紗のバッグ類を始め、財布や根付など、江戸に風合いを残した和装小物が揃います。

 

 例えば日本酒を造る際、醪(もろみ)を入れて濾すのに使う酒袋を使った長財布、異国情緒を漂わせながらも深い渋みある味わいの更紗の小物入れ、鹿革に型紙を使って染め上げた江戸印伝の巾着などなど、いずれも手の込んだ職人仕事が施され、日本人の美意識を象徴する和装小物です。

 

 その代表としては、武具として身を守るだけに留まらず、華やかな飾り衣裳へと変化した歴史をそのまま表現したかのような「鎧バッグ」や、革の最高芸術作品と称される「金唐革バッグ」など、どの品も各ジャンルの職人が日本古来の素材を使い、伝統的な技法で仕上げた、平野屋オリジナルの逸品です。 

鎧バッグ

 武士が戦場で身に付けた甲冑を材料に使った「鎧バッグ」は名品です。甲冑は本来武具として身を守ることを目的に発展したものだが、後にはそれを所有する人物の力と美感を象徴する飾り衣裳としての要素が追及されてきました。その気品と風格をそのままに、古色蒼然とした中にも凛とした雰囲気を漂わせるバッグは、もはやひとつの芸術品です。

 制作したのは日本甲冑武具研究会保存会指定の甲冑師に認定され、東京都伝統工芸士でもある加藤一冑氏。国宝・重要文化財指定の武具甲冑の模写修理のほか、歌舞伎の衣裳製作なども手がけます。日本で唯一の甲冑師です。

 

注文してからの制作となるため入手までお時間頂きますが、違いのわかる方に持って頂きたい名品です。

 

 

 

鎧バッグ \380,000+(税)  鎧お守入 \15,000+(税)

※金工、漆工、染色皮革、組紐など日本の伝統技術が結集された鎧。鎧バッグは鎧師がその伝統を忠実に再現して制作した逸品です。

金唐革バッグ

 革の最高芸術作品と称される金唐革。古代イタリア芸術を彷彿とさせる古色蒼然たる佇まいで持つものを魅了します。優れた耐久性が金唐革バッグの特徴です。特別な技法で牛革を仕上げる金唐革を現代に蘇らせたバッグが平野屋にはございます。味わい深い逸品です。

  金唐革バッグ ¥270,000 +(税)

 

※金唐革とは、イタリア・ルネッサンス(1470年頃)フィレンツェで生まれた革の加工技術です。タンニンでなめした牛革に特殊塗料で銀色を帯びた合金属箔を貼り、さらに箔上に琥珀色の塗料を塗り、高圧で文様をプレスしたもの。この製法によって、熱をくわえなくても、文様は消えず、量産も可能になったのです。(参考文献→HP「金唐革 魅力と特徴」)

とんぼ玉 

 とんぼ玉とは、中心に穴が通っているガラス素材の玉の総称です。起源は、紀元前16世紀のシリア・メソポタミアで、3000年以上にもわたり現在まで各地で作り続けられてきました。日本では江戸時代に一般に知られるようになり、とんぼ玉という日本特有の呼び名(欧米ではガラスビーズ)もこの頃からのものです。ちなみにとんぼ玉の「とんぼ」という呼び名の由来は、昆虫のとんぼの複眼のような「とんぼ柄」をした美しい玉が江戸時代に広まったことからきているといわれています。現在も世界中で作られており、製作者によって一つ一つ個性的な風合いを醸し出す手作りのガラス工芸品です。

 

 

 

とんぼ玉をあしらった帯留め   ※現在、とんぼ玉は扱っておりません。

 

どの品も各ジャンルの職人が日本古来の素材を使い、伝統的な技法で仕上げた、世界にたった一つしかない逸品です。

時代の移り変わりと共に扱い商品は少しずつ変化をしておりますが、200年もの間、暖簾を守って参りました。

今後も、江戸からの工芸技術を私共なりに伝えてまいりたいと存じます。

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